通訳のある医療現場

病院には日本語が全く通じない外国人のために通訳スタッフがいる。英語、ポルトガル語、中国語と、だいたい3、4人程常在している様だ。実際私が通っている病院に日本語が全く分からないブラジル人が入院していたが、意思疎通が無ければ難しいだろう。日本という国にやって来たばかりなのだろうか、それとも旅行者なのだろうか、祖国から遠く離れた海外で早速病院のお世話になるなんて心細いだろう。
通訳スタッフは一人だけの患者につきっきりで居てくれる訳ではないので、時に患者が一体何処の国の者なのか分からない時がある。レントゲンを撮る時なども、「息を吸って止めて下さい」と言う音声が五カ国語程に分けて設定できるのだが、どれを選べば良いのか分からない時がある。聞こうにも言葉が通じないのではどうしようもない。
看護師の中でも多少なりとも外国語を話せる人はいるだろう。中には看護留学を目指している人もいるので案外喋れる人はいるかもしれない。通院している病院で、電話で中国語だかポルトガル語だか喋っている看護師を見かけて感心した程だ。特に最近ではブラジルよりも中国人の方を多く見掛ける。英語ならまだしも中国語は難易度が高過ぎるだろう。こうした、より技術や知識を持った上を目指す看護師は、これからますます増えるのではないかと期待している。
通訳スタッフは医療に関わる大切な事を訳して相手に正しく伝えなければならない。命に関係する事なので、出鱈目な通訳は許されない大切な仕事である。病院と言う場所は本当に多くの分野に置いて色んな専門職が必要とされる場だ。それぞれの力が必要とされて初めて医療が成り立つ。

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